
痩せ体質で悩む方が「健康的に太る方法」を紹介します!
ガリガリ体質で太りたいという方も、ただ脂肪を増やしメタボで不健康な太り方をしたい訳ではありませんよね。筋肉と脂肪をバランスよく付けて健康的に体重を増やすことが理想です。
そこで今回は、健康的に太る方法を「体質づくり/食事/運動・筋トレ」に分けて紹介していきます。
BMI15.8の虚弱体質の私が、医者に「早死リスクが極めて高い」と診断され、危機感を覚えてから真面目に取り組んだ方法を元に書いています。太りたい同じ悩みを持った方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「太るメカニズム」を理解する

まずはじめに、なぜ痩せるのか、どうやったら太れるのか、を知るために「太るメカニズム」について紹介します。体重を増やすためには、太るメカニズムをしっかり理解しましょう。
摂取カロリー>消費カロリー
太るためには “摂取カロリーが消費カロリーを上回る” 必要があります。私たち人間は呼吸をしたり、心臓を動かしたり、生きるためにはエネルギーを消費します。摂取カロリーが消費カロリーより少ないと痩せていくのです。
▼太るための方程式
太る = 摂取カロリー > 消費カロリー

痩せ体質の方は、基礎代謝が高い傾向にあり、カロリーを大量に燃焼するため “食べる量が不足” しているケースが多いです。エネルギーは食品から摂取する必要があり、体重を増やすためには “たくさん食べる” ことが欠かせません。
筋肉をつける
ただ単に太りたいのであれば、糖質や脂肪・油分の多いものをひたすら食べれば太れますが、痩せ型で悩んでいて太りたいと思っている人も、体脂肪だけを増やしてブヨブヨに太りたい訳ではありませんよね。
そのような不健康な太り方は、糖尿病やメタボリックなどの生活習慣病を引き起こす原因にもなるため、あまり好ましくありません。健康的に太るためには、筋肉をつけることが重要です。
また、筋肉は脂肪よりも約10~20%前後重いため、筋肉をつけることで効率的に体重を増やすことができます。
「栄養摂取」と「筋トレ」が太るカギ
太るためには、「摂取カロリー > 消費カロリー」と「筋肉をつける」ことの2つが重要であると述べました。
もちろん摂取量を増やすといっても、ただがむしゃらに食べれば良いというものではなく、「筋肉の材料となる栄養摂取」と「太るための筋トレ」が大切です。
中には「運動をすると、さらに痩せてしまうのでは?」と心配される方もいるかもしれません。もちろん運動だけをしていると脂肪だけでなく筋肉も減少していくため、痩せていきます。太るためには、栄養をしっかり摂り、正しい筋トレをして筋肉を増やすことが重要になってきます。
他にも「筋肉をつけるためには、まず脂肪を増やす必要がある」という噂がありますが、これは間違いです。脂肪は筋肉に変わらないので覚えておきましょう。そのため、無理して脂肪を増やそうとしても意味はありません。
本記事では、筋肉をつけて太るために「必要な栄養」と「正しい筋トレ」について紹介しているので、健康的に太りたいという方は、これから紹介する、体質づくり、食事、筋トレを参考にしてみてください。
太るための体質づくり
太るためには、まず健康的に太るための体質づくり(胃腸を強くすること)が重要です。食べた栄養を効率よく吸収できる体を手に入れるために、以下の習慣で胃腸の調子を整えましょう。
冷たい食べ物・飲み物を控える

冷たいものは胃腸の消化吸収率を下げる原因になります。冷たいものを摂りすぎると、自律神経が乱れ、体温調整がうまくできなくなり、疲れやだるさ、血行不良や消化不良を引き起こします。
胃腸の調子が悪くなると、食べたもの(栄養)がきちんと吸収できず、便として排出されてしまうため、結果太れない不健康な体になってしまいます。胃腸の調子を整えるためには、温かいお茶がおすすめです。
生野菜を控える

生野菜は熱を通した野菜よりもデトックス効果がありますが、同時に体の熱も奪ってしまいます。生野菜ばかりを食べているとエネルギーの低下を招くため、胃腸の調子を整えるためには、温野菜を積極的に食べると良いでしょう。
ストレスをためない

ストレスは自律神経を乱し、胃腸の調子を悪化させる原因となり、食欲低下にもつながります。健康的に太る上では「ストレス」は天敵であり、日常的にストレスをためないことが重要です。
とはいえ、仕事や人間関係など日常生活にストレスは付きものです。全くゼロにするのは難しいですが、極力ためない、もしくは適度に発散することが大切になります。
しっかりと睡眠をとる

筋肉の回復・発達に必要な「成長ホルモン」は、睡眠中に一番多く分泌されます。そのため、しっかりと睡眠をとることが筋肉増強には欠かせません。いくら筋トレをしても、睡眠が不足していると筋肉は増えないのです。
また、睡眠のとり方(リズムや質)が重要であり、質の低い睡眠は筋肉細胞の生成を妨げ、筋肉減少につながるため注意が必要です。
▼「質の高い睡眠」をとるために大切なポイントを紹介します。
- 睡眠時間は「7~8時間」がベスト
- 夜22時~深夜2時に睡眠をとる
- 寝る直前の筋トレは眠りが浅くなるのでNG
筋肉増強には7~8時間の睡眠が必須です。また時間帯も重要であり、夜22時~深夜2時に成長ホルモンが一番分泌されるため、できるだけ22時前後には寝るようにしましょう。
さらに寝る直前に筋トレをすると脳が興奮して、一番睡眠をとりたいゴールデンタイムにレム睡眠(浅い眠り)になってしまうので、筋肉の発達を妨げてしまいます。このように質の高い睡眠をとることが筋力アップには欠かせません。
※筋肉が最も発達する「筋トレ直後の30分」と「夜22時~深夜2時」の時間帯を、ゴールデンタイムと呼ばれています。
胃腸薬で調子を整える

胃腸の調子が悪く、下痢や便秘、胃もたれなどが続いている場合は、胃腸薬で胃の働きを整えましょう。胃腸薬といっても、胃酸の分泌を抑えるものや胃の消化吸収を改善させるもの、これら両方の効果をもつ「総合胃腸薬」など色々な種類があるので、自分の体調に合った胃腸薬を選ぶことが大切です。
胃腸薬を飲んでも、胃がムカムカする、胃が重い、など調子が優れない場合には、病院で診てもらうようにしてください。慢性的な胃の不調は生活疾患の可能性もあり、最近では約4人に1人が胃の不調を抱えていると言われています。
暴飲暴食をしない

太りたいからといって、過剰に食べ過ぎるのは良くありません。暴飲暴食は胃腸の調子を悪くして、消化吸収率や食欲の低下原因になりますので、胃に負担をかけるような極端な食事は避けましょう。健康的に太るためには、ドカ食いではなく、バランスの良い食事を摂ることが大切です。
太るための食事
太るための準備ができたところで、ここからは「食事編」に入っていきます。食事の摂り方は太るために重要なので、しっかりおさえておきましょう!
一日三食きちんと食べる

太るためには一日三食きちんと食べることが重要!痩せ体質の方は、食事の量が少ないケースが多いです。太りやすいと言われる、夜だけたくさん食べても太れる訳ではありません。
朝食に「エネルギーの高い果物=バナナ」を食べる
これまで朝ごはんを食べていなかった人は、朝食に「食べやすくてエネルギーの高い果物」を食べるようにしましょう。おすすめは「ヨーグルト in バナナ」です。
バナナは糖度が極めて高く、太るための理想の果物と言われています。そしてヨーグルト(発酵食品)は消化吸収率を高める効果があるため、効率的に栄養成分を体内に摂り込めます。
朝食を摂るか摂らないかで、1日の摂取量が大きく変わってくるため、軽くでも良いので何か口にするようにしましょう。
忙しいあなたは、朝食に「フルグラ」がおすすめ!
朝ごはんを用意する時間がない・・・、めんどくさい・・・といった方は、「フルグラ」がおすすめです!フルグラはダイエット食というイメージが強いですが、豊富な栄養に加えて、実はエネルギーも高いので、太りたい人にはピッタリなんです!食欲がわかない・・・という時でも、気軽に食べれます。
夕食の量を増やす

夜はエネルギー吸収率が一番高くなるため、夕食にたくさん食べることで、しっかりと栄養を体に蓄積することができます。食事の量を増やし、高タンパクで栄養満点のメニューを心がけましょう。
かといって食べ過ぎはよくありません。夜に食べ過ぎると翌日に胃がもたれて、食欲が低下してしまいます。胃に負担のかかる、こってりとした食事は昼ごはん(ランチ)に食べるようにしましょう。
ご飯(=白米)をたくさん食べる

白米には炭水化物をはじめ、筋肉を作るための栄養が豊富に含まれています。健康的に太るためには欠かせない食べ物です。
白米や食パンに含まれる糖質はGI値が高いため、食べた栄養が脂肪ではなく筋肉になりやすく、筋トレのエネルギーに使われやすくなります。筋トレ中には積極的に摂りたい食べ物です。同時にタンパク質の摂取も忘れないようにしましょう!
筋肥大の5大栄養素
筋肉を作るために必要な5大栄養素を紹介します。筋肥大して増量したい方は、以下の栄養をしっかりと摂りましょう。
- タンパク質
- 糖質(炭水化物)
- 脂質
- ビタミン&ミネラル
- 酵素
①タンパク質

タンパク質の中で筋肉をつけるのに、特におすすめの食べ物は「牛肉(モモ、ヒレ)、卵、鮭」です。牛肉は質の高いタンパク質や亜鉛をはじめ、筋力アップを促進するクレアチンが豊富に含まれています。
さらに、必須アミノ酸をバランス良くを含んだ卵や、良質な脂質を含んだ鮭を、食べることで筋肉がつきやすくなります。
▼良質な「タンパク質」を豊富に含む食べ物
- 牛肉(モモ、ヒレ)
- 豚肉(モモ、ヒレ)
- 鶏肉(モモ、ささみ、ムネ肉)
- 魚(サケ、マグロ、アジ、イワシ、タラ、サバ、カツオ、サンマ など)
- 卵
- 海老(エビ)
- タコ
- イカ
- 納豆
- 無脂肪ヨーグルト
- 無脂肪乳
- カッテージチーズ
②糖質(炭水化物)

糖質(炭水化物)を効率良く摂取するために、おすすめの食べ物は「白米や食パン」です。ケーキやお菓子などの甘いものにも糖分が含まれますが、こうしたジャンクフードは筋肉の発達に効果はありませんので要注意です。
▼良質な「糖質(炭水化物)」を豊富に含む食べ物
- ご飯(白米、玄米、五穀米)
- うどん
- ソバ
- パスタ
- 食パン
- 餅
- サツマイモ
- バナナ
- リンゴ
③脂質

脂質を効率よく摂取するために、おすすめの食べ物は「ナッツ類(アーモンド、クルミ)」や「フィッシュオイル(青魚の油分)」です。質の高い脂質を効率的に摂ることで、体重が増えて筋肉がつきやすくなります。
▼良質な「脂質」を豊富に含む食べ物
- ナッツ類(アーモンド、クルミ など)
- 青魚(サンマ、イワシ、サバ など)
- アボカド
- オリーブオイル
- 亜麻仁油(あまにゆ)
- ココナッツオイル
- エゴマ油
④ビタミン&ミネラル

ビタミン&ミネラルを効率よく摂取するために、おすすめの食べ物は「ブロッコリーやキャベツ」です。緑黄色野菜をはじめ、キノコ類や海藻類など、バランスよく摂取していくことが好ましいです。
▼良質な「ビタミン&ミネラル」を豊富に含む食べ物
- 野菜(ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、トマト、ほうれん草 など)
- キノコ類(マイタケ、シイタケ、シメジ、エリンギ、エノキ など)
- 海藻類(昆布、ワカメ、ヒジキ、モズク など)
⑤酵素

酵素を効率よく摂取するために、おすすめの食べ物は「発酵食品」です。納豆やキムチなどを白米と一緒に食べることで、栄養の消化吸収率を高めてくれます。
▼良質な「酵素」を豊富に含む食べ物
- 納豆
- キムチ
- ヨーグルト
- チーズ
- 漬物
太るための運動・筋トレ
運動には「痩せる運動(有酸素運動)」と「太る運動(無酸素運動)」があり、筋肉をつけるためには「太るための運動=無酸素運動」をやることが大切です。
無酸素運動と有酸素運動の違いについては「無酸素運動と有酸素運動の違い」にて紹介しているのでご覧ください。
筋肥大には「筋トレ=無酸素運動」

健康的に太るためには筋肉をつける必要があり、そのためには腕立てやスクワットなどの筋トレを正しくやる必要があります。同じスポーツ選手でもマラソン選手には痩せ型が多く、野球選手などはガッチリとした体型の人が多いですよね。
筋肉をつけて太りたい方は、以下の「筋トレ」を正しく行いましょう。
- 腹筋
- スクワット
- 腕立て伏せ
- ダンベル
効果的なトレーニング方法は「自宅でできる無酸素運動トレーニング5選」で紹介しているので、ぜひ取り組んでみてください!
筋肉をつける筋トレの3原則

筋トレのやり方によっても、筋肉のつき方が大きく変わります。ウェイトアップ(増量)したい方は必ず、以下3つのポイントを厳守しましょう。
- 負荷を強くする
- 回数は「限界+3回」
- インターバル(休憩)を短くとる=30秒~1分以内
低負荷で長時間行う筋トレは「筋肉増強」よりも、脂肪燃焼(シェイプアップ)に効果があります。スリムになりたい方には良いですが、痩せ型である程度ガッチリした体型を目指す方は、負荷の強いトレーニングを集中的にやる必要があります。
また、限界値を超えてから筋肉がつき始めるため、必ず「もうこれ以上できない・・・」という限界から「+3回」やるようにしてください。
さらに、休憩は短めにとるのがポイントです。筋肥大には、いかに高密度&短時間で筋肉を追い込んだかが重要であり、インターバルが長くなると成長ホルモンの分泌量が減り、筋トレ効果が半減してしまいます。
「プロテイン」は必須成分!

筋肉増強に欠かせないのが「プロテイン」です。プロテインは飲み方によっても筋肉の付き方が変わってきます!せっかく飲むなら最大限その効果を発揮できる方法で飲みたいですよね。そのために、以下2つのルールを厳守してください。
- “筋トレ直後” と “翌日の朝” に飲む
- 有酸素運動ではなく、必ず “無酸素運動” の後に飲む
まとめ
ここでは健康的に太るために「太るメカニズム」「体質づくり」「太るための食事」「太るための運動・筋トレ」について紹介しました。
太るといっても、ただブヨブヨに脂肪だけ増える不健康な太り方は好ましくありません。筋肉をつけて健康的に体重を増やすのが理想であり、「筋肉をつけて体を大きくしたい」「痩せ体質を改善したい」「健康的でふくよかな体になりたい」といった方は、ここで紹介した方法を参考にしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。